デフォルメされた明快な構図と色彩で，モリカズ様式と呼ばれる画風を確立した洋画家・熊谷守一の絵付け皿です。

白磁の皿に水辺の亀を描いた一点で，画面左の色の濃い茶色の陸地から右の淡い緑の池に向かう亀を表現してあります。

熊谷の油彩画にいくつか池の亀を描いた作品が存在するお気に入りのテーマですが，亀をじっと観察している作家の姿が想像できるようで，微笑ましい作品です。

また，熊谷は優れた書でも知られる作家ですが，共箱の亀の文字が素晴らしく，箱を飾っても楽しめそうです。